標準化学療法後に病勢進行が認められた切除不能進行再発大腸癌を対象としたレゴラフェニブの国際共同第III相臨床試験:CORRECT

まとめ

  • 試験全体に関して
  • CORRECT は、標準化学療法施行後の切除不能な結腸・直腸癌患者を対象とした多施設共同、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照、第 III 相臨床試験である。

 

  • 有効性に関して
  • 主要評価項目である OS において、スチバーガはプラセボに比べて有意な延長を示した[中央値 6.4 ヵ月 vs. 5.0 ヵ月 , p=0.0052(層別 log-rank 検定)]。
    • スチバーガはプラセボと比べて、死亡のリスクを 23% 低下させた[HR:0.77]。
    • プロトコールで事前に規定された OS のサブグループ解析において、各サブグループの HR は 1 未満であり、スチバーガの治療ベネフィットが示唆された。
  • 副次的評価項目である PFS、DCR においてもスチバーガはプラセボに比べて臨床的かつ統計学的に有意な有効性を示した。
    • PFS:中央値 1.9 ヵ月 vs. 1.7 ヵ月 , HR:0.49, p=0.0001(層別 log-rank 検定)
    • DCR:41.0% vs. 14.9%, p<0.0001(Cochran-Mantel-Haenszel 検定)

 

  • 安全性に関して
  • 新たな予測されない安全性の懸念は生じなかった。
  • 発現率の多い、スチバーガに関連するグレード 3 以上の副作用は、手足症候群、疲労、下痢、高血圧、皮疹であった。

バイエル薬品社内資料[転移性結腸・直腸癌患者を対象とした国際共同第 III 相臨床試験](承認時評価資料)[Grothey A, et al. Lancet. 2013; 381: 303-12.]
【本研究はバイエルの資金により実施された。バイエルより研究支援・講演料・コンサルト料を受領した著者を含む。著者にバイエル社員(4 名)を含む。】