解剖 / 病態編 (テキスト解説)
厚い心筋を動かすには、心臓へ酸素やエネルギー源を豊富に供給するために多くの血液が必要であり、これを冠循環といいます。心臓に血液を供給するための血管が冠動脈です。
大動脈の基部にある少し膨らんだ部分をバルサルバ洞といい、その左右には冠動脈がつながっており、それぞれ左冠動脈、右冠動脈といいます。左冠動脈は途中で2つに分かれ、前下行枝や回旋枝が左心室や左心房を中心に血液を送っています。右冠動脈は1本のまま右心室、右心房や左心室にも血液を送っています。
灌流した後の血液は冠静脈洞から右心房へと集められます。