治療編 (テキスト解説)

11. Ca拮抗薬(作用機序)

Ca拮抗薬(作用機序)

血管平滑筋細胞の細胞膜には、電位依存性Caチャネルがあり、血管平滑筋細胞の収縮は、細胞外から流入するCa2+(カルシウムイオン)に強く依存しています。安静状態では、Ca2+は細胞外に多く存在し、細胞内では筋小胞体内に蓄えられているため、細胞内のCa2+濃度は非常に低い状態です。細胞内と細胞外では約1万倍のCa濃度勾配が存在すると言われています。

 

細胞膜を隔てて、細胞内と細胞外には電位差が生じており、安静状態では細胞内はマイナスで、細胞外はプラスの電位になっています。これを静止膜電位といいます。刺激が加わることで細胞内外の電位の逆転が起こり、膜電位がマイナスからプラスに変化します。これを脱分極といいます。脱分極が起こると、Caチャネルが開口し、細胞内にCa2+が流入し、筋小胞体からCa2+が放出され、細胞内のCa2+が上昇します。このCa2+がトロポニン(収縮調節蛋白)に結合し、血管の収縮が起こります。

Ca拮抗薬(作用機序)

Ca拮抗薬はこのCaチャネルに作用し、平滑筋細胞にCa2+が流入するのを抑え、血管収縮を抑制し、末梢血管抵抗を減弱して降圧作用を発揮します。

 

 

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