治療編 (テキスト解説)

13. 利尿薬(特徴)

利尿薬(特徴)

利尿薬は古くから用いられている薬剤です。腎臓の機能単位であるネフロンの尿細管や集合管に作用し、体内のNaと水分の排泄(利尿)を促進し、体液量(血液量)を減らすことによって降圧します。塩分の摂取量が多すぎると(Naの摂り過ぎ)、身体は体液の塩分濃度を一定に保とうとして水分をより多く取り込み、体液量が増えてしまいます。血管を流れる血液量が増えれば、血管はその分圧迫され、末梢血管の抵抗も増加し、血圧が上昇します。利尿薬はこの体液量を減らすことで降圧する薬剤です。

 

利尿薬にはサイアザイド系利尿薬ループ利尿薬カリウム保持性利尿薬の3種類があり、それぞれ作用機序や降圧効果、安全性も異なるため、高血圧の成因や合併症などを考慮して適したタイプを選択します。

 

降圧効果は比較的良好で、降圧薬としては一般的にサイアザイド系利尿薬が利用されます。

 

夜の服用は利尿作用による睡眠の妨げになるため、1日1回朝に服用するケースがほとんどです。また用量調節が重要であり、過剰投与による副作用や長期予後を考慮し、他の降圧薬に少量併用投与することが望ましいと考えられています。Ca拮抗薬やARBと併用されることが多く、最近ではARBと利尿薬の配合剤も登場しています。

 

食塩摂取過多を原因とする高血圧には特に有用ですが、サイアザイド系利尿薬とループ利尿薬は糖代謝、尿酸代謝に影響するため、糖尿病や痛風のある患者に対しては慎重投与となります。

 

 

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