Graph4:DPC別処置件数からみる地域の医療提供体制

こちらのグラフでは、都道府県や二次医療圏における神経系・循環器系・腎尿路系・眼科系の一部のDPC別処置件数を確認することができます。この地域におけるDPC別処置件数から、各病院の診療実績が確認できます。

コラム1:DPC/PDPSとは?

DPC/PDPS(以降、DPCと表記)とは、閣議決定に基づき、平成15年4月より82の特定機能病院を対象に導入された急性期入院医療を対象とする診断群分類に基づく1日あたりの包括払い制度のことになります。
制度導入後、DPCの対象病院は段階的に拡大され、令和2年4月1日で1757病院・約49万床となりました。
医療機関は診断群分類ごとに設定される在院日数に応じた3段階の定額点数に、医療機関ごとに設定される医療機関別係数を乗じた点数を算定します。
DPC算定病床がDPCデータ作成病床と一致するわけではない点は注意が必要です。

コラム2:DPCデータとは?

DPCデータとは、診療情報の全国統一データを指し、厚生労働省「DPC導入の影響評価に係る調査『退院患者の調査』の結果報告について」で毎年公開されます。
公開されるデータは図1の内容:簡易診療録情報、診療情報、日ごとの患者情報、施設情報等について、患者ごとに作成されます。

図1

図1

コラム3:DPC対象病院と出来高病院の違いは?

図2は、DPC対象病院と出来高病院の収入構造の違いについてお示ししています。出来高病院は全ての項目が一つひとつの診療内容を積み上げていく方式で計算されるのに対し、DPC対象病院は診断群分類ごとに設定された1日あたりの入院点数、日数、医療機関別係数から包括点数を基本として計算されます。ただし、DPC対象病院であっても、手術・麻酔、一部検査、リハビリテーション等、出来高算定される項目が存在します。

図2

図2

コラム4:医療機関として戦略的にコントロールできる経営努力は?

入院収入は、大きく分けて包括部分と出来高部分に分類できます。(図3)このうち、医療機関として戦略的にコントロール可能な収益のPointのひとつ目が出来高部分に係る内容、Pointの2つ目が包括部分における医療機関別係数です。
包括部分についてはその他にも、在院日数やDPCごとの1日あたりの点数、つまりコーディングが大きく影響します。

図3

図3

Point1:出来高評価部分

図4は医科点数表における項目について、包括される部分と、出来高で評価される部分とに分けて示しています。医科点数表の項目のうち、全てが包括される訳ではなく、例えばB項目の管理等については、手術前後の医学管理料は包括評価となりますが、それ以外は出来高で算定できます。また、Dの検査においては、多くは包括評価となりますが、心臓カテーテル検査と、内視鏡検査、血液採取を除く診断穿刺、検体採取料については出来高で算定できます。このように、出来高部分をコントロールすることは、入院収入に直接影響を来たします。

図4

図4

Point2:医療機関別係数

医療機関別係数は、基礎係数、機能評価係数Ⅰ、機能評価係数Ⅱ、激変緩和係数から構成されます。(図5)

その中の機能評価係数Ⅰについては新たな施設基準の取得等で改善が可能な係数であり、また機能評価係数Ⅱについては急性期病院に求められる診療実績や医療の質の向上で改善が可能な係数です。具体的に見ていきましょう。

図6は機能評価係数Ⅰの評価項目詳細についてお示ししています。
機能評価係数Ⅰを改善させるためには、例えば、地域医療支援病院など、新たな施設基準を取得することで係数の引上げが可能になります。

機能評価係数Ⅱを向上させるためには、自院と同一の医療機関群で規模・診療科等が近い医療機関をベンチマークして比較してみることです。例えば、効率性がベンチマーク先の医療機関と比べて劣っている場合は、患者の疾病傾向や年齢層に違いがないかの確認をしつつ、入院における医師や看護師の業務フローに問題はないか、連携先医療機関との調整などに問題はないかの確認が必要になります。

図5

図5

図6

図6