Graph8:特定健康診査受診率と検査結果から見る患者割合
特定健康診査は、医療保険者が実施主体となり、40~74歳の加入者(被保険者・被扶養者)を対象として行われる健診で、その受診率は都道府県別あるいは保険者別で政府から公開されています。加えて特定健康診査の結果については、NDB※で個人情報等、個人が特定されない状態でのデータが公表され、都道府県・二次医療圏単位で実数と傾向が把握・他地域と比較できるようになっています。こちらのグラフでは、特定健康診査受診率と、糖尿病関連腎臓病に関わる特定健康診査検査項目別の結果について確認できます。
※NDBデータについて
厚生労働省は、2009年より電子化されたレセプト情報及び特定健康診査・特定保健指導情報を収集し、NDB(National Database of Health Insurance Claims and Specific Health Checkups of Japan)の構築を開始しました。2011年以降から研究者に向けた第三者提供を開始していますが、関心を有する方々に広く情報提供することを目的に、2016年に第1回目として2014年分のレセプト情報・2013年度分の特定健康診査情報を利用者の目的に応じて様々な用途に活用できるよう、集計そのものに関わる意図をできるだけ排し、単純な集計表としてNDBオープンデータとして毎年公表をしています。NDBは、国民皆保険制度下にある日本においては国民の医療の実態を全数に近い割合で評価できる非常に貴重なデータといえます。
なお、NDBオープンデータの公表対象は、医科入院外レセプト、医科入院レセプト、DPCレセプト、調剤レセプト、歯科レセプト、及び特定健康診査とされています。
グラフでは、空腹時血糖・HbA1cについては、健診検査項目の保健指導判定値及び受診勧奨判定値(表1)を参考に、その割合を表示しています。eGFRについてはエビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023にそって、eGFR60 mL/min/1.73m2未満の割合を表示しました。
表1:保健指導判定値及び受診勧奨判定値

もともと特定健康診査の基本的な検査項目(表2)として、血糖(空腹時血糖またはHbA1c)は特定健康診査等実施計画初期から入っていましたが、慢性腎臓病(CKD)対策として厚生労働省は2018(平成30)年度より血清クレアチニン検査を詳細な健診の項目に追加し、eGFR(推算糸球体濾過量estimated Glomerular Filtration Rate)で腎機能を評価することを決定したという背景があります。
表2:特定健康検査の検査項目

※クレアチニン検査は以下の判定基準に該当する者のうち、医師が必要と認める者については、詳細な健診を実施する、とされています。
<血清クレアチニン検査>
当該年度の健診結果等において、①血圧が以下のa、bのうちいずれかの基準又は②血糖の値がa、b、cのうちいずれかの基準に該当した者
①血圧 a 収縮期血圧 130mmHg以上b 拡張期血圧 85mmHg以上
②血糖 a 空腹時血糖 100mg/dl以上b HbA1c(NGSP) 5.6%以上c 随時血糖 100mg/dl以上
当日の健診結果もしくは昨年度の健診結果でeGFR検査を当日中に受ける場合もあれば、受診勧奨を行い医療機関で検査を受けていただくこともあります。本グラフでは、eGFR割合結果は「詳細レコード有」データを使用しています。「詳細レコード無」ではeGFR検査は基本的な項目にありませんので健康な方が多くを占めていればデータの母数は少なくなり、「詳細レコード有」では必要があってeGFR検査を受けている方が対象となりますのでデータの母数が大きくなっているためです。
特定健康診査受診率グラフ出典:
厚生労働省 特定健康診査・特定保健指導に関するデータ
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_03092.html
2021/2020/2019年度 特定健康診査・特定保健指導の実施状況
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/newpage_00043.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/newpage_25882.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000173202_00008.html
空腹時血糖割合/HbA1c割合/eGFR割合グラフ出典:
厚生労働省 【NDB】NDBオープンデータ 第6回/7回/8回
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177182.html
本文表1/表2出典:
標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000194155_00004.html
