製品Q&A
製剤に関する項目
A:
本剤は注射前に室温に戻しますが、室温に放置した時間が24時間を超えないように使用して下さい1)。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mg硝子体内注射液114.3mg/mL電子添文(第2版)
治療
A:
本剤の効能又は効果は、中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫です1)。本剤による治療を開始するに際し、疾患・病態による視力等の予後を考慮し、本剤投与の要否を判断して下さい1)。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mg硝子体内注射液114.3mg/mL電子添文(第2版)
A:
本剤の用法及び用量は以下の通りです。
<中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫>1)
アフリベルセプト(遺伝子組換え)として8mg(0.07mL)を4週ごとに1回、通常、連続3回(導入期)硝子体内投与するが、症状により投与回数を適宜減じる。その後の維持期においては、通常、16週ごとに1回、硝子体内投与する。なお、症状により投与間隔を適宜調節するが、8週以上あけること。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mg硝子体内注射液114.3mg/mL電子添文(第2版)
薬効薬理・薬物動態
A:
アフリベルセプトは可溶性のデコイ受容体として、滲出型加齢黄斑変性等の眼疾患にみられる病的な血管新生及び血管漏出に関与すると考えられている血管内皮増殖因子(VEGF)-A及び胎盤増殖因子(PlGF)に、本来の受容体よりも高い親和性で結合することにより、その作用を阻害することで効果を発揮すると考えられます1)。また、同様に眼疾患への関与が報告されているVEGF-Bにも結合します1)。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mg硝子体内注射液114.3mg/mL電子添文(第2版)
A:
アフリベルセプトは硝子体内投与された後、全身循環血中に移行します1)。また、全身循環血中では、ほとんどが不活性で安定なVEGF(血管内皮増殖因子)複合体として存在します1)。外国人の滲出型加齢黄斑変性患者に本剤を単回硝子体内投与した時、遊離型アフリベルセプトは投与1~3日目に最高血漿中濃度に達した後、指数関数的に低下しました2)。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mg硝子体内注射液114.3mg/mL電子添文(第2版)
2) アイリーア8mgインタビューフォーム2024年4月改訂(第2版)P.60
A:
本剤は蛋白製剤であることから、硝子体内投与され、全身循環血中に移行した後、全身に分布する非特異的な蛋白分解酵素によって分解・消失すると考えられます1)。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mgインタビューフォーム2024年4月改訂(第2版)P.67
安全性(特殊患者を含む)
A:
過量投与(投与容量の増加)により眼圧上昇等が認められる可能性がありますので、過量投与が起こった際には、眼圧、視力等を測定し、異常が認められた場合には適切な処置を行って下さい1)。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mg硝子体内注射液114.3mg/mL電子添文(第2版)
A:
肝機能障害患者さんへの投与に添付文書上の制限はありません1)。なお、本剤は蛋白製剤であり、全身循環血中に移行した後、全身に分布する非特異的な蛋白分解酵素によって分解・消失すると考えられます2)。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mg硝子体内注射液114.3mg/mL電子添文(第2版)
2) アイリーア8mgインタビューフォーム2024年4月改訂(第2版)P.67
A:
腎機能障害患者さんへの投与に添付文書上の制限はありません1)。なお、本剤は蛋白製剤であり、全身循環血中に移行した後、全身に分布する非特異的な蛋白分解酵素によって分解・消失すると考えられます2)。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mg硝子体内注射液114.3mg/mL電子添文(第2版)
2) アイリーア8mgインタビューフォーム2024年4月改訂(第2版)P.67
A:
妊婦又は妊娠している可能性のある女性への投与は禁忌(投与しないこと)となっており投与はできません。また、ヒトでの乳汁移行についてはデータがなく不明です。治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討する必要があります1)。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mg硝子体内注射液114.3mg/mL電子添文(第2版)
A:
小児を対象とした臨床試験は実施されておらず、小児に対する安全性は不明です1)。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mgインタビューフォーム2024年4月改訂(第2版)P.72
その他
A:
アイリーアは、VEGFとのより優れた結合親和性を有する薬剤の創出を目的として米国リジェネロン社で創薬された眼科用VEGF(血管内皮増殖因子)阻害剤であり、本剤(8mg)は既承認製剤(2mg)と同様にリジェネロン社とバイエル社により共同開発されました1)。また、本剤は、投与手技に関連する有害事象のリスクの軽減や、患者、医師、介護者及び医療従事者の負担軽減のため、投与間隔の延長と、投与回数の減少が期待される薬剤として開発されました1)。バイエル社は米国以外での独占販売権を有しています。
◆◆参考文献◆◆
1) アイリーア8mgインタビューフォーム2024年4月改訂(第2版)P.1