製品Q&A
製剤に関する項目
A:
ホスレノールチュアブル錠、OD錠の他剤との一包化は避けてください。ホスレノールと他剤では飲み方や服用タイミングが異なる場合があるためです。また、OD錠は吸湿性があるため、服用直前までPTPシートから取り出さないでください。
ホスレノール顆粒分包の再分包はできます。分包紙で保存したデータはございませんが、製剤の安定性試験1)で、30℃・65%RH、開放容器(ガラスシャーレ)で3か月、変化は認められず安定でした。ただし、他剤と服用タイミングが異なる場合があるため、他剤との一包化は避けてください。
◆◆参考文献◆◆
1) ホスレノールインタビューフォーム2024年10月改訂(第3版)P7
治療
A:
「慢性腎臓病患者における高リン血症の改善」です1)。
◆◆参考文献◆◆
1) ホスレノールインタビューフォーム2024年10月改訂(第3版)P.9
A:
通常、成人にはランタンとして1日750mgを開始用量とし、1日3回に分割して食直後に経口投与してください。以後、症状、血清リン濃度の程度により適宜増減しますが、最高用量は1日2,250mgとされております1)。
◆◆参考文献◆◆
1) ホスレノールインタビューフォーム2024年10月改訂(第3版)P.9
A:
食事の直後に飲み忘れてしまった場合は、食後30分以内であればすぐに服用してください。ただし、30分以上過ぎてしまった場合には、一回分飛ばし次の服用時に飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません1)。
◆◆参考文献◆◆
1) ホスレノールくすりのしおり2017年6月作成
A:
食事の直後にできるだけ速やかに服用してください。
薬効薬理・薬物動態
A:
炭酸ランタンは、消化管内で食物由来のリン酸イオンと結合して不溶性のリン酸ランタンを形成し、腸管からのリン吸収を抑制することにより、血中リン濃度を低下させます1)。
◆◆参考文献◆◆
1) ホスレノールインタビューフォーム2024年10月改訂(第3版)P.25
A:
吸収:本剤1,000mg単回経口投与時の絶対的バイオアベイラビリティは0.002%未満であり、本剤はほとんど消化管から吸収されないものと考えられています(外国人データ)1)。
分布:ヒトでは骨に蓄積する傾向2)、乳汁中への移行3)が示唆されています。血液-脳関門通過性ならびに血液-胎盤関門通過性は、動物にてほとんど通過しないことが示唆されています3)。髄液への移行性はデータがございません3)。また、その他の組織への移行性が動物にて検討されており、消化管でのランタン濃度が最も高く、それ以外の脳を含むほとんどの臓器・組織内で低い濃度が示されています3)。
◆◆参考資料◆◆
1) ホスレノールインタビューフォーム2024年10月改訂(第3版)P.31
2) ホスレノールインタビューフォーム2024年10月改訂(第3版)P.34
3) ホスレノールインタビューフォーム2024年10月改訂(第3版)P.32-P33
A:
代謝:本剤は無機塩であるため、体内において代謝は受けません1)。
排泄:ヒトにおける主要排泄経路は糞中です2)。
◆◆参考文献◆◆
1) ホスレノールインタビューフォーム2024年10月改訂(第3版)P34
2) ホスレノールインタビューフォーム2024年10月改訂(第3版)P35
その他
A:
ホスレノールはカナダ・アノーメッド社によりリン酸吸着作用を有する物質として見出され、その後、英国・シャイア社(現 武田薬品工業株式会社)により開発されたカルシウム非含有リン吸着剤です。日本では1998年にシャイア社により第Ⅰ相臨床試験が実施され、その後、2003年にバイエル薬品株式会社が国内における開発及び製造販売権を取得し、開発が行われました。水無しの服用が可能な製剤とするためにチュアブル錠として開発され、チュアブル錠250mg/500mgを2009年3月に発売いたしました。その後、噛み砕き困難な患者さんのために顆粒分包250mg/500mgを2012年5月に発売いたしました。さらに、噛み砕く必要がなく、唾液で服用可能な利便性も考慮した製剤として、ホスレノール口腔内崩壊錠(OD 錠)250mg、500mgが「慢性腎臓病患者における高リン血症の改善」を効能又は効果として2017年2月に承認されました。